2010年07月26日
肥田式強健術真伝 037
さて、ここで言う「中心力」とは、腰腹同量正中心の鍛錬で形成される腰と腹との筋肉群を同量に強靱に発達させ、その強力な腰腹筋力から生み出される反動を活用して活動力にした、この鍛錬独特であり、自然に随順な力の生み出し方で、極めて柔軟性に富んだ力の生み出し方のことです。
肥田先生が凶悪の暴漢に対峙し、裂帛の気合一喝で腰を抜かせて大人しくさせたことや、常識では解決不能の難問をあっという間に解消してしまったことは、知られているだけでも十数度あります。本格的な鍛錬で練り込む裂帛の気合の威力を知る参考にもなりますので、もう二例ほど書かせて頂きましょう。
昭和に入り、急速に全国に拡張して著しい勢いを見せていた新興宗教の教祖があまりにも世間を舐めた言動をしているのを見かね、肥田先生が教祖宛に公開質問状を送付したところ、教団側から名誉毀損で訴えられました。
その出頭日に裁判所に入りますと、すでに正面に裁判官が座り、傍聴席にも教団の人間がいっぱいで、入口に立つ先生に対し敵意の視線を送っています。裁判席の横には弁護士を従えた教祖がふんぞり返って座っています。開廷時間に合わせ歩調も緩めずにつかつかと証言台に入った先生は、ニヤニヤ薄ら笑いをしている教祖に視線を向け、グッと腰腹同量姿勢を極めます。瞬息、先生の口から「エイッ!」と教祖に向けて裂帛の気合が発せられました。
その瞬間、裂帛の気合を浴びた教祖と弁護士は白目をむいて椅子から転げ落ちて気絶してしまいます。裁判官も茫然自失状態で、ざわついていた法廷の時間が停止したかのように厳粛になります。しばらくして、呆然自失状態だった裁判官が正気に戻り、権威を取り戻します。裁判官は法廷内を眺め、床で気絶している教祖にジッと目を据え、しばらくして正面に向き直ると肥田先生に目をやり、槌を鳴らして「名誉毀損は却下」の宣言をします。
spb-0034 at 01:00│
│肥田式強健術真伝



