丹田研究所 『東京本部』
2008年06月07日
地仙鍛錬日記(5月)
ゴールデンウィークは皆様、いかがお過ごしでしたでしょうか?
私は妻の実家の畑仕事・田起こしを手伝いました。慣れない作業でしたが、肥田式鍛錬の動作に示唆がありました。特に腰の据え方、仙骨への力の集まり、股関節の開き、大腿部の外旋、内転筋の力。
日の出と共に起き、額に汗して泥にまみれて、これが本来の人間の姿だなぁ、と思いました。バーベルやってプロテイン飲むより、鍬やスコップを振り回しておむすびを食べる方が自然で、健康的で、人間的な感じがします。
5月4日(日曜日)
連休前くらいからうっすら感じていたのですが、最近は胸郭のあちこちが軋むような感覚。どうも、以前に骨折した肋骨の周囲で痛みがあります。骨折が治癒した際に、周辺の肋間筋が癒着したものが剥がれてきたのではないかと思います。左の胸鎖関節、右3番、右9番です。呼吸操錬が効いていると思います。
5月10日(土曜日)
肋骨の痛みで、胸郭の歪み加減が解りやすい。
5月12日(月曜日)
朝の呼吸操錬で、痰が沢山出た。スッキリしたが、連休明けから体調があまりよくない。
5月15日(木曜日)
目眩が多く、簡易錬修の時にやたらとふらつく。
5月17日(土曜日)
仕事から帰宅後、体温37.1℃。娘が1週間前位から風邪引いていたので、伝染ったようだ。自然体休養姿勢と正式自然呼吸で就寝。
5月18日(日曜日)
朝の鍛錬は休んだが、良く寝たので仕事の時は患者の前では(カラ)元気で乗り切る。
5月21日(水曜日)
しばらく呼吸操錬のみやっていたが、漸く体調が快復したようだ。とにかく痰が多い。今更だが、呼吸操錬でも首の動きが重要だと気付く。
5月22日(木曜日)
1週間ほど体調が優れず、思い切って鍛錬が出来なかったせいか、今日の錬修は新鮮な気持ちでできた。
5月25日(日曜日)
最近は、腹筋の力感が腸骨稜の縁にまで及ぶようになってきた。内腹斜筋、腹横筋も少しは活性化してきたのか。さらに言うと、毎回の錬修では、仙腸関節の軋み感も強いです。胸郭の疼痛は尚強し。歪みが非常に気になる。
5月27日(火曜日)
佐々木先生の朝稽古にお邪魔させて頂こうと予定していた日に限ってタイミング悪く、台風が多かったのですが、今日は久し振りに晴天。
吸気の際の体幹部の伸び。頚の置き方、後頭部は伸ばして顎を引く。
5月29日(木曜日)
吐気の(何と表現しましょうか)息の、喉を通る感じ、鼻からの抜ける感じが少し変わってきたような・・・
吉澤 地仙
spb-0034 at 13:47|Permalink
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2008年05月13日
地仙鍛錬日記(4月)
私には5ヶ月になる娘がおり、毎日の帰宅が楽しみです。
漸く首が据わって、寝返りするようになってきたところですが、赤ちゃんの成長を見ていると、色々と示唆があります。
赤ちゃんは、いわゆる表層筋の発達はほとんどありません。表層筋の邪魔がないので、全ての動きが呼吸筋からの影響を強く受けるのをよく観察できます。泣く時なんかは、ホント全身で泣きますからね。おなかは呼吸に合わせて、柔らかくペコペコして、ホント見習いたいです。
4月1日(火曜)
私の錬修を見て、先生は「気が出てない」「気を出せ」と仰います。気が出ていないのは自覚があります。まだ、鍛錬でなく型を演じているに過ぎないわけです。
この日は宿題を頂きました。「殺陣と武道の違いは何か?」私は勝負(生死)がかかっているか否か、と言う事かと思いましたが、そう言う観念的な事ではないようです。
さてその答えは・・・?
4月4日(金曜)
朝の錬修を始める時間が遅くなってしまい、ついやっつけでやってしまいましたが、逆に今までいかに力んでやっていたかを感じました。たまにはいつもと違うペースでやってみるのもいいかも。
4月10日(木曜)
今日は踏み込み・踏み附けに熱が入って、自分なりには腹への響き、充実感がありました。腹がキッと絞まる感じと、それに伴う脚の動きが良かったと思います。
4月15日(火曜)
4月1日に頂いた宿題の答えですが、殺陣は見せる動き、武道は隙のない動きと言う事でした。息の瞬速が武道には必要です。動作の極めでは、ブレない下半身・腰腹の受け皿を作り、そこに柔軟な上半身が落ちる。脊柱の弾力、弾性のある筋肉造り。
佐々木先生を見よ!
4月21日(月曜)
テレビで花粉症の事をやっていた。私も20才の頃より花粉症持ちでしたが、年々軽減しています、特にここ数年は。
花粉症の方たちへは、目薬や点鼻薬より(酷いのは鼻粘膜を焼く手術もあるそうな・・・!)、呼吸操錬がお薦めです!!
4月22日(火曜)
先生からありがたいお言葉を頂きました。「一流は先に苦労する。基礎の大切さ」を説かれました。もっと工夫、努力を積まなければ。
動作と気合の一致。言うは易し、行うは難し。
4月24日(木曜)
癖の矯正は難しい・・・
4月25日(金曜)
動作と呼吸の一致、少しは合ってきたように思うが・・・
吉澤地仙
spb-0034 at 07:00|Permalink
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2008年04月07日
「地仙鍛錬日記」(3月)
先日、「バイデジタルO-リングテスト、オームラ博士の挑戦」(児玉浩憲著・医道の日本社刊)を再読しました。
人体の持つ可能性と不思議を感動させてくれると共に、大村恵昭博士の不断の努力と鋭鋒なる感性に、ただただ驚愕です。
これも丹田力のなせる業でしょうか。
自分の努力の至らなさを痛感し、尚一層の稽古と勉強への熱意を沸かせてくれました。日頃、治療活動をしていると物凄く邪気を感じさせる患者がいる。同じ施療をしても酷く疲れるのだ。
実際の労力ではなく、生命力を消耗する感じだ。
昨今、医師不足で救急医療の危機が叫ばれていますが、救急の場から遠ざかっていく医師達は、単なる労働条件の問題ではなく、そんな生命力の危機を感じているのではないでしょうか?
肥田式で養成する「強さ」とは、そんな「生命力」の強さなのだと思います。
欧米で最先端の医療に携わりながらも、東洋医学や気に行き着いた大村博士も、もしかしたらそんな事をお考えになっているのではないでしょうか。
3月4日(火曜)
頭の据え方。顎より額が前に出る。その前提として胸骨は前上方に持ち上げるように胸郭が拡張している。ただし肩甲骨は引かない。肩甲骨がそのままの位置で胸郭だけが持ちあがる。すると自然に肩は下がる(肩呼吸にならない)。
胸骨の動きはリンパ組織である胸腺に働きかける。胸腺は胸骨の背面にあり、新生児の発育に関与している。実は成人において、胸腺内分泌の明確な機能やホルモンの本態は充分に解っていないが、免疫機能に大きく関与している。
3月5日(水曜)
この週は重心位置を体得しバランスをとるのが課題。ただただ垂直に落ちるのは実に難しい。利動力をかけようとすると、また余分に力んでしまう。
まだまだ腹力が足りないのだろう。
鍛錬は起床後にしていますが、水曜の仕事は早いので腹胸式呼吸法と簡易斜腹筋と大胸筋のみ。
3月6日(木曜)
前夜は仕事仲間との飲食があり、非常に食べ過ぎましたが、朝の呼吸操錬でスッキリ!呼吸運動の主役の1つ、腹直筋は起始部が恥骨結合、停止が胸骨剣状突起と第5〜7肋骨となっている。
停止部に向かって腹直筋を収縮させると、一般的な腹筋運動、つまり体幹部を屈曲させます。これは腹圧を高める事には関係なく、腹直筋の硬化を招き鳩尾を硬くし、胸郭を下制させ呼吸を浅くします。
腹圧をかける時は腹直筋を起始部に向かって収縮させます。
肥田式においては、更に腹横筋、内・外腹斜筋、横隔膜、腸腰筋が強く関与する事で、「腹を据える」事ができます。
これが腹力でしょうか。
とにかく、朝からシッカリ出して、フレッシュな状態で最高能率の仕事をしよう!
3月10日(月曜)
朝食時、久し振りに春充先生のビデオを観てみる。春充先生の動きは横綱土俵入りの様。自分の鍛錬も、もっと雄大な気持ちを持ってやろう。
3月11日(火曜)
何の為に肥田式を鍛錬しているのか?「肉体の強化は限界があり、たかが知れている。肥田式は本能、勘の鍛錬だ」先生の言葉はシンプルで力強い。私の鍛錬の最終目標は、「長寿」である。
人間の細胞は、完全に機能すれば、その寿命は120年とか125年とか言われている。肥田式鍛錬で人間の本能・潜在能力を引き出し、何とか125歳に挑みたいと思う。
3月15日(土曜)
土曜と水曜の仕事は在宅訪問リハビリマッサージです。
利用者さん達は、寝たきり、もしくはそれに準じた状態。そして障害をお持ちの方々。身体の機能の衰えた姿を見せ付けられる。
自分が鍛錬で得た元気を利用者さん達に分けてあげるかわりに、衰えさせてはいけない状態を、実態として教えてもらう。
足指は隙間が全然ない。アキレス腱が拘縮して足関節が殆ど背屈しない。股関節は胴体と殆ど一体化してしまって、それにともない腹筋が働いていない。動かせるのが膝だけになり、負担が集中して変形する。腹筋が衰え鳩尾が硬くなり、呼吸が非常に浅い。硬くなった腹筋に固定され、胸郭が固まってしまう。胸郭と肩甲骨の一体化、股関節・骨盤〜脊柱〜頭部の一体化。
これらは肥田式の姿勢とは全て逆の事ばかり。
療養・治療、もしくは鍛錬の方向性を教えて頂くが、利用者御本人たちには、現在の自分には元気と希望を与えることしか出来ない。
利用者さんの御本人や御家族から「どうすればいいですか」と訊かれても、もうここまでこうなると、どこをどうすればいいのやら・・・?
とにかく、今まで日本を支えてきてくれて有難うございました、と感謝しながらマッサージするだけです。
3月18日(火曜)
先生から鍛錬のあり方のついて教示を受ける。「鍛錬とは普遍性のある実験である」頭での理解でなく、身体での理解。頭脳知から身体知へ。鍛錬で得た感覚を明確な言葉にしてゆく。
腹を据える、とは?私の中では、臍と恥骨の距離ができ、肛門が閉まり、殿筋が仙骨部に集まる。集まって落ちる、と言う感覚でしょうか。鍛錬が足りないのでまだ言葉としては足りないですね。
もっと励みます・・・
3月20日(木曜)
昨日先生より頂いた課題を重点に錬修。緩急をつける。息を吸うのはエネルギーの供給。集めて圧縮し、爆発させる。朝青龍がぶちかまして来ても弾き返せるような気を出すぞ!
3月25日(火曜)
今日は朝から市役所で、鍼灸マッサージ師会の保険部説明会があったので、先生との稽古はお休み。それでも早起きして呼吸操錬だけは欠かさない。そのせいかどうかは分からないが、ここ数年は花粉症が楽です。
3月27日(木曜)
脊柱のしなる感じを出そうと思っていたら、何かの拍子に首を痛めた(寝違い様の症状)。おかげで首の動きが脊柱全体の動きをリードしている事が実感できた。
3月28日(金曜)
首の回復はまだ。首の負担にならないように、ゆっくり大きく動く。今まで、つい急いでやってしまっていたが、緩急の「緩」の意味合いが解ったような気がする。
人体の持つ可能性と不思議を感動させてくれると共に、大村恵昭博士の不断の努力と鋭鋒なる感性に、ただただ驚愕です。
これも丹田力のなせる業でしょうか。
自分の努力の至らなさを痛感し、尚一層の稽古と勉強への熱意を沸かせてくれました。日頃、治療活動をしていると物凄く邪気を感じさせる患者がいる。同じ施療をしても酷く疲れるのだ。
実際の労力ではなく、生命力を消耗する感じだ。
昨今、医師不足で救急医療の危機が叫ばれていますが、救急の場から遠ざかっていく医師達は、単なる労働条件の問題ではなく、そんな生命力の危機を感じているのではないでしょうか?
肥田式で養成する「強さ」とは、そんな「生命力」の強さなのだと思います。
欧米で最先端の医療に携わりながらも、東洋医学や気に行き着いた大村博士も、もしかしたらそんな事をお考えになっているのではないでしょうか。
3月4日(火曜)
頭の据え方。顎より額が前に出る。その前提として胸骨は前上方に持ち上げるように胸郭が拡張している。ただし肩甲骨は引かない。肩甲骨がそのままの位置で胸郭だけが持ちあがる。すると自然に肩は下がる(肩呼吸にならない)。
胸骨の動きはリンパ組織である胸腺に働きかける。胸腺は胸骨の背面にあり、新生児の発育に関与している。実は成人において、胸腺内分泌の明確な機能やホルモンの本態は充分に解っていないが、免疫機能に大きく関与している。
3月5日(水曜)
この週は重心位置を体得しバランスをとるのが課題。ただただ垂直に落ちるのは実に難しい。利動力をかけようとすると、また余分に力んでしまう。
まだまだ腹力が足りないのだろう。
鍛錬は起床後にしていますが、水曜の仕事は早いので腹胸式呼吸法と簡易斜腹筋と大胸筋のみ。
3月6日(木曜)
前夜は仕事仲間との飲食があり、非常に食べ過ぎましたが、朝の呼吸操錬でスッキリ!呼吸運動の主役の1つ、腹直筋は起始部が恥骨結合、停止が胸骨剣状突起と第5〜7肋骨となっている。
停止部に向かって腹直筋を収縮させると、一般的な腹筋運動、つまり体幹部を屈曲させます。これは腹圧を高める事には関係なく、腹直筋の硬化を招き鳩尾を硬くし、胸郭を下制させ呼吸を浅くします。
腹圧をかける時は腹直筋を起始部に向かって収縮させます。
肥田式においては、更に腹横筋、内・外腹斜筋、横隔膜、腸腰筋が強く関与する事で、「腹を据える」事ができます。
これが腹力でしょうか。
とにかく、朝からシッカリ出して、フレッシュな状態で最高能率の仕事をしよう!
3月10日(月曜)
朝食時、久し振りに春充先生のビデオを観てみる。春充先生の動きは横綱土俵入りの様。自分の鍛錬も、もっと雄大な気持ちを持ってやろう。
3月11日(火曜)
何の為に肥田式を鍛錬しているのか?「肉体の強化は限界があり、たかが知れている。肥田式は本能、勘の鍛錬だ」先生の言葉はシンプルで力強い。私の鍛錬の最終目標は、「長寿」である。
人間の細胞は、完全に機能すれば、その寿命は120年とか125年とか言われている。肥田式鍛錬で人間の本能・潜在能力を引き出し、何とか125歳に挑みたいと思う。
3月15日(土曜)
土曜と水曜の仕事は在宅訪問リハビリマッサージです。
利用者さん達は、寝たきり、もしくはそれに準じた状態。そして障害をお持ちの方々。身体の機能の衰えた姿を見せ付けられる。
自分が鍛錬で得た元気を利用者さん達に分けてあげるかわりに、衰えさせてはいけない状態を、実態として教えてもらう。
足指は隙間が全然ない。アキレス腱が拘縮して足関節が殆ど背屈しない。股関節は胴体と殆ど一体化してしまって、それにともない腹筋が働いていない。動かせるのが膝だけになり、負担が集中して変形する。腹筋が衰え鳩尾が硬くなり、呼吸が非常に浅い。硬くなった腹筋に固定され、胸郭が固まってしまう。胸郭と肩甲骨の一体化、股関節・骨盤〜脊柱〜頭部の一体化。
これらは肥田式の姿勢とは全て逆の事ばかり。
療養・治療、もしくは鍛錬の方向性を教えて頂くが、利用者御本人たちには、現在の自分には元気と希望を与えることしか出来ない。
利用者さんの御本人や御家族から「どうすればいいですか」と訊かれても、もうここまでこうなると、どこをどうすればいいのやら・・・?
とにかく、今まで日本を支えてきてくれて有難うございました、と感謝しながらマッサージするだけです。
3月18日(火曜)
先生から鍛錬のあり方のついて教示を受ける。「鍛錬とは普遍性のある実験である」頭での理解でなく、身体での理解。頭脳知から身体知へ。鍛錬で得た感覚を明確な言葉にしてゆく。
腹を据える、とは?私の中では、臍と恥骨の距離ができ、肛門が閉まり、殿筋が仙骨部に集まる。集まって落ちる、と言う感覚でしょうか。鍛錬が足りないのでまだ言葉としては足りないですね。
もっと励みます・・・
3月20日(木曜)
昨日先生より頂いた課題を重点に錬修。緩急をつける。息を吸うのはエネルギーの供給。集めて圧縮し、爆発させる。朝青龍がぶちかまして来ても弾き返せるような気を出すぞ!
3月25日(火曜)
今日は朝から市役所で、鍼灸マッサージ師会の保険部説明会があったので、先生との稽古はお休み。それでも早起きして呼吸操錬だけは欠かさない。そのせいかどうかは分からないが、ここ数年は花粉症が楽です。
3月27日(木曜)
脊柱のしなる感じを出そうと思っていたら、何かの拍子に首を痛めた(寝違い様の症状)。おかげで首の動きが脊柱全体の動きをリードしている事が実感できた。
3月28日(金曜)
首の回復はまだ。首の負担にならないように、ゆっくり大きく動く。今まで、つい急いでやってしまっていたが、緩急の「緩」の意味合いが解ったような気がする。
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2008年03月14日
地仙鍛錬日記(1)
初めまして、吉沢地仙と申します。
この度、佐々木先生より鍛錬記を書いてみないか、とお薦め戴きました。肥田式普及の一助として読者の参考になるようなものを、と言う事でしたが私にその大役が務まるかどうか・・・?
しかし、私の駄文が皆様のお役に立ち、また自身の鍛錬備忘録にもなると思い、お引き受けし筆を執ってみる事にしました。
先生より戴いた御指導の事、自身の日々の鍛錬雑感、等を徒然と記してゆきたいと思います。目を通して下さった方々の修行の参考になれば幸いです。
では、先ず簡単に自己紹介をさせて頂きます。
私が肥田式強健術を知ったのは2001年3月頃、自己流で1年、佐々木先生の教えを2年程受けた後、仕事の都合もあり、肥田式からは一時離れておりました。
その間やっていたパワーリフティングや居合、また日々の仕事(鍼灸マッサージ師をしております)の中で肥田式の合理性・完全性を再確認し、再び本格的に学び直す事をお願いしました。
今年の2月から、佐々木先生から一対一で直に(とても有り難い事です!)教えを受けた事や、自分の日々の鍛錬について、日記風に記して参ります。
「地仙鍛錬日記(2月)」
2月5日(火曜)
佐々木先生の朝稽古にお邪魔させて戴く初日。日曜に降った雪が残っており、とても寒い朝です。
先ず、一通り簡易練修法を見て頂く。
「呼吸がなっていない」との御指導。呼吸するから呼吸筋が動くのではなく、呼吸筋が動くから息の出し入れが生じる、呼吸筋の動きが先になる様に。
そして息の吸いが弱い、との御指摘。とにかく昨年まで筋トレをやりまくっていたので、腹筋・肋間筋の硬化については大いに自覚していたところ。
そして加速の事。加速がなければ身体は変わらない。連動を意識するあまりに速度がなさ過ぎる。
瞳孔の不睨。必死の気を出す事で精神集中と脳内神経伝達物質・アドレナリンの分泌を促す「仁王の顔・観音の顔」のお話をして下さいました。そうですよね、何でも集中して一生懸命になっている時には、凄い形相になりますよね。心身改造の鍛錬には欠かせないです。
2月19日(火曜)
火曜日は先生の朝稽古にお邪魔する日。始発の電車で、駅から40分程歩いて来るのはなかなか大変です。でも先生との稽古が始まれば一気に集中モード。
肥田式において腰と言えば仙骨の事。仙骨の上に頭を乗せる。利動力。膝が外に開いて内腿にビーンと下から跳ね上がる力を感じるように。
簡易も呼吸操錬も気合応用のつもりで行う事。そうだ、肥田式の鍛錬は「気合術基礎」だ!この日は簡易練修法の斜腹筋、大胸筋を徹底的に直されて終了。前途多難です。
2月20日(水曜)
呼吸操錬も気合応用だ!簡易・大胸筋で垂直に落ちる、を課題に錬修。準備動作は助走、急がずに確りとつくる。吸気の際は胸椎5番が上前方に突き出る。肩甲骨を引くのではなく、胸郭が持ち上がる。
吐く息を強く。吐き切る程、上体の力が抜ける。
型には一画一画に意味があるのだが、考えると動けなくなってしまう。とりあえずは思い切って大きく呼吸して動こう。
2月26日(火曜)
今日は先生の朝稽古のミソっカス。簡易・腓腹筋を直される。全動作を通じて下半身が動いてはいけない。動くのは股関節から上だけ。上半身は基本的に全て同じ。
そうか!言われてみれば当たり前のようだけど、なかなか気付かない事が多い。
吸気は腰胸式。胸郭は下から順に広がり、広がりきってから腕が揚がる。手が上に揚がって、ウエストが締まる感じ。腹壁の筋群が全活動する感じでしょうか。
2月27日(水曜)
じっくり簡易・腓腹筋をやってみる。下腹部腹直筋の緊張、腰の折半は踵に連なるのが感じられる。成程、これで腓腹筋の一筋の緊張、ひいては全錬修法に通ずる重心の移動が見えてきた(出来るかどうかはまた別の話)。
2月29日(金曜)
錬修の後に木刀を振ってみる。おぉ、素晴らしい安定感!
この度、佐々木先生より鍛錬記を書いてみないか、とお薦め戴きました。肥田式普及の一助として読者の参考になるようなものを、と言う事でしたが私にその大役が務まるかどうか・・・?
しかし、私の駄文が皆様のお役に立ち、また自身の鍛錬備忘録にもなると思い、お引き受けし筆を執ってみる事にしました。
先生より戴いた御指導の事、自身の日々の鍛錬雑感、等を徒然と記してゆきたいと思います。目を通して下さった方々の修行の参考になれば幸いです。
では、先ず簡単に自己紹介をさせて頂きます。
私が肥田式強健術を知ったのは2001年3月頃、自己流で1年、佐々木先生の教えを2年程受けた後、仕事の都合もあり、肥田式からは一時離れておりました。
その間やっていたパワーリフティングや居合、また日々の仕事(鍼灸マッサージ師をしております)の中で肥田式の合理性・完全性を再確認し、再び本格的に学び直す事をお願いしました。
今年の2月から、佐々木先生から一対一で直に(とても有り難い事です!)教えを受けた事や、自分の日々の鍛錬について、日記風に記して参ります。
「地仙鍛錬日記(2月)」
2月5日(火曜)
佐々木先生の朝稽古にお邪魔させて戴く初日。日曜に降った雪が残っており、とても寒い朝です。
先ず、一通り簡易練修法を見て頂く。
「呼吸がなっていない」との御指導。呼吸するから呼吸筋が動くのではなく、呼吸筋が動くから息の出し入れが生じる、呼吸筋の動きが先になる様に。
そして息の吸いが弱い、との御指摘。とにかく昨年まで筋トレをやりまくっていたので、腹筋・肋間筋の硬化については大いに自覚していたところ。
そして加速の事。加速がなければ身体は変わらない。連動を意識するあまりに速度がなさ過ぎる。
瞳孔の不睨。必死の気を出す事で精神集中と脳内神経伝達物質・アドレナリンの分泌を促す「仁王の顔・観音の顔」のお話をして下さいました。そうですよね、何でも集中して一生懸命になっている時には、凄い形相になりますよね。心身改造の鍛錬には欠かせないです。
2月19日(火曜)
火曜日は先生の朝稽古にお邪魔する日。始発の電車で、駅から40分程歩いて来るのはなかなか大変です。でも先生との稽古が始まれば一気に集中モード。
肥田式において腰と言えば仙骨の事。仙骨の上に頭を乗せる。利動力。膝が外に開いて内腿にビーンと下から跳ね上がる力を感じるように。
簡易も呼吸操錬も気合応用のつもりで行う事。そうだ、肥田式の鍛錬は「気合術基礎」だ!この日は簡易練修法の斜腹筋、大胸筋を徹底的に直されて終了。前途多難です。
2月20日(水曜)
呼吸操錬も気合応用だ!簡易・大胸筋で垂直に落ちる、を課題に錬修。準備動作は助走、急がずに確りとつくる。吸気の際は胸椎5番が上前方に突き出る。肩甲骨を引くのではなく、胸郭が持ち上がる。
吐く息を強く。吐き切る程、上体の力が抜ける。
型には一画一画に意味があるのだが、考えると動けなくなってしまう。とりあえずは思い切って大きく呼吸して動こう。
2月26日(火曜)
今日は先生の朝稽古のミソっカス。簡易・腓腹筋を直される。全動作を通じて下半身が動いてはいけない。動くのは股関節から上だけ。上半身は基本的に全て同じ。
そうか!言われてみれば当たり前のようだけど、なかなか気付かない事が多い。
吸気は腰胸式。胸郭は下から順に広がり、広がりきってから腕が揚がる。手が上に揚がって、ウエストが締まる感じ。腹壁の筋群が全活動する感じでしょうか。
2月27日(水曜)
じっくり簡易・腓腹筋をやってみる。下腹部腹直筋の緊張、腰の折半は踵に連なるのが感じられる。成程、これで腓腹筋の一筋の緊張、ひいては全錬修法に通ずる重心の移動が見えてきた(出来るかどうかはまた別の話)。
2月29日(金曜)
錬修の後に木刀を振ってみる。おぉ、素晴らしい安定感!
2008年3月14日 吉沢地仙
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2008年03月07日
気合人への旅路(36)
『肥田式強健術を学んで』
私は「肥田式強健術」を身につける事で人生を謳歌し、天寿を全う出来るようになると思います。
「天寿を全うする」とは、人生の終わりにピークを持っていくという事で、つまり一生涯学びの積み重ねであります。人は失敗から最も多くを学びます。つまり学び続けるという事は失敗し続けるという事なのです。最高の学びをするためには失敗し続けても諦めないタフさが必要です。
人はよく「出来ない」と言いますが、ほとんどは出来るまでやっていないだけの話であり、正しくは「出来ない」ではなく「やらない」と言うのだと思います。出来るまでやれば「出来ない事」は「出来る事」になります。どんな成功もその直前までは失敗の連続です。
さて前回「必死になる」という事を書きましたが、少し補足させていただきます。
例えば、エンジンが最大の力を生む状態を考えてみましょう。
エンジンは回転を上げていくと出力が増していきますが、エンジンの回転計を見ると最大の力を生む回転数以上のところはレッドゾーンと言って赤い色で表示してあります。そこまで回してはいけないという印です。最大の力を生む回転数を超えると逆に力は弱くなり、さらに回転を上げていくとエンジンは壊れてしまいます。この事は人間にも当てはまります。
自分の最大の力を生む状態はレッドゾーンの直前にあります。自分自身のレッドゾーンぎりぎりの状態を把握し維持するのが最もパワフルな人生です。もちろん人生は一直線ではありませんので、アクセルを緩めることもブレーキをかけることも必要です。しかし飛ばせるところは目いっぱい飛ばします。
緩急自在な事こそがダイナミックな人生です。エンジンはパワーピークまでしっかり回さず、いつもとろとろ走っていると回らないエンジンになってしまいます。そのようになってしまったエンジンを急に無理やり回すとエンジンオイルが廻りきらずに焼きついて壊れてしまいます。
人間も同様です。人生を不完全燃焼で終わらせないように、いつでも目いっぱい飛ばせる自分を維持するために、「肥田式強健術」でレッドゾーンぎりぎりまで回す練習をしましょう。その感覚さえつかめば人生は今よりも可能性に満ちてくると思います。
さて、自分のレッドゾーンを知るにはどうすれば良いでしょうか。
まずエンジンを壊さないように徐々に回転を上げていきます。レッドゾーンに入った感覚は体の痛み、呼吸の不整に表れます。それらを取り除きながら、何度も何度もぎりぎりまで回していきます。
「肥田式強健術」の凄いところは、これを繰り返すうちに知らず知らずエンジンの排気量が大きくなってくることです。軽自動車がベンツに、原付バイクがハーレーになって行きます。
ベンツやハーレーのように人生というドライブが快適になるように、失敗を恐れずレッドゾーンまで回していきましょう。
野呂 尚史
私は「肥田式強健術」を身につける事で人生を謳歌し、天寿を全う出来るようになると思います。
「天寿を全うする」とは、人生の終わりにピークを持っていくという事で、つまり一生涯学びの積み重ねであります。人は失敗から最も多くを学びます。つまり学び続けるという事は失敗し続けるという事なのです。最高の学びをするためには失敗し続けても諦めないタフさが必要です。
人はよく「出来ない」と言いますが、ほとんどは出来るまでやっていないだけの話であり、正しくは「出来ない」ではなく「やらない」と言うのだと思います。出来るまでやれば「出来ない事」は「出来る事」になります。どんな成功もその直前までは失敗の連続です。
さて前回「必死になる」という事を書きましたが、少し補足させていただきます。
例えば、エンジンが最大の力を生む状態を考えてみましょう。
エンジンは回転を上げていくと出力が増していきますが、エンジンの回転計を見ると最大の力を生む回転数以上のところはレッドゾーンと言って赤い色で表示してあります。そこまで回してはいけないという印です。最大の力を生む回転数を超えると逆に力は弱くなり、さらに回転を上げていくとエンジンは壊れてしまいます。この事は人間にも当てはまります。
自分の最大の力を生む状態はレッドゾーンの直前にあります。自分自身のレッドゾーンぎりぎりの状態を把握し維持するのが最もパワフルな人生です。もちろん人生は一直線ではありませんので、アクセルを緩めることもブレーキをかけることも必要です。しかし飛ばせるところは目いっぱい飛ばします。
緩急自在な事こそがダイナミックな人生です。エンジンはパワーピークまでしっかり回さず、いつもとろとろ走っていると回らないエンジンになってしまいます。そのようになってしまったエンジンを急に無理やり回すとエンジンオイルが廻りきらずに焼きついて壊れてしまいます。
人間も同様です。人生を不完全燃焼で終わらせないように、いつでも目いっぱい飛ばせる自分を維持するために、「肥田式強健術」でレッドゾーンぎりぎりまで回す練習をしましょう。その感覚さえつかめば人生は今よりも可能性に満ちてくると思います。
さて、自分のレッドゾーンを知るにはどうすれば良いでしょうか。
まずエンジンを壊さないように徐々に回転を上げていきます。レッドゾーンに入った感覚は体の痛み、呼吸の不整に表れます。それらを取り除きながら、何度も何度もぎりぎりまで回していきます。
「肥田式強健術」の凄いところは、これを繰り返すうちに知らず知らずエンジンの排気量が大きくなってくることです。軽自動車がベンツに、原付バイクがハーレーになって行きます。
ベンツやハーレーのように人生というドライブが快適になるように、失敗を恐れずレッドゾーンまで回していきましょう。
野呂 尚史
spb-0034 at 02:28|Permalink
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2008年02月15日
気合人への旅路 (35)
『肥田式強健術』を学ぶ上で私が最も重要と思っているのは、「いかに実生活に生かすか」ということです。
健康になるのも、「気合」を身につけるのも、全てはより良く生きるためです。
その意味では、「肥田式強健術」は他の武道やカルチャーセンター等で教わるお稽古事よりも直接的です。特殊な技能を身に付ける事は、気晴らしや新たな自分を知るきっかけ、飯のタネなどにはなりますが、人生そのものを変えるには少し遠回りです。
人生を変えるために最も重要なのは「自分を変えること」です。常にここに着目していれば、どんな些細な経験からでも学べるのですが、さまざまな要因が障害となります。その中で最も大きな障害となるのが「自分自身」という殻です。
自分が見える世界だけが全てであるという思い込みは、誰もが陥りがちな落とし穴です。成長し続けたいと願うならば、自分自身を含め、全ての事項に疑問と畏怖を持ち、大胆かつ慎重に常に柔軟にフットワークを軽くすることです。
それでは、実際の稽古場ではどうすれば良いでしょうか。
先ず、ある程度理解できて来たら、自分の動作を窓ガラスや鏡で観察すること。先生の指導の通りにどれくらいできているかを確認します。
次には周りの人を見てみます。どのように動いているか、またどのような指導を受けているか。これは自分を改善する大きなヒントになります。この時点では冷静な観察力が大切です。
そして良く反省したうえで、実践に入る時は「必死のやる気」が重要です。冷静に自己観察をしながら必死に動く!ここが肥田式強健術を学ぶコツであり、この感覚をつかめば人生全般において応用可能です。
しかし、この必死になるということが現代社会ではなかなか難しくなってきているようです。さて、どうすれば必死になれるでしょうか。
その為には、自分にこびりついた理屈や体裁を振り払うことです。新しい事を吸収する時には自分をまっさらな状態にすることが必要であり、過去の経験や社会的立場などの色眼鏡を外さなければなりません。
一言でいえば「自分を捨てる」ことです。無の状態であればこそ能力を最大限に発揮できるのです。
私は音楽活動の中で常に向上を心がけてきましたが、その経験から現時点で言えるのは、一生懸命で欲がない状態が良い演奏を生むということです。言葉を変えればやはり必死、無我という事でしょうか。
本来クリエイティブな音楽の世界でも、永く関わっていると慣れによるゆるみが生まれます。ある程度の経験を積んでいればそのような状態でも仕事上に支障をきたす事はありませんが、そうやって手癖で演奏していると、知らぬ間に中から腐ってきます。芸術家にとって慣れてしまうということは「死」を意味します。私は人生に於いても慣れて惰性で生きるのは空しい事だと思います。
何をやるにせよ、向上し続けようと思うならばエゴや安っぽいプライドを捨て、石頭の思い込みを止め、謙虚かつ積極的に行動することです。
人生には「今」しかありません。過去は今をより良くするためのヒントであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
そして、その「今」が未来を創ります。良きにつけ悪しきにつけ、過去にとらわれ、そこにとどまるのは大きな損失です。
ですから今、この一瞬に全力を出し切るのです。実社会でそのように生きるためにも、まずは稽古場で実践してみましょう。
2008年2月15日 野呂尚史
spb-0034 at 16:09|Permalink
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2008年01月11日
INSPIRAL DISCIPLINES
INSPIRAL DISCIPLINES(インスパイラル ディシプリンズ) 1月
東京のジュンペイです。活生から、ブログに文章掲載の場が移ることになりました。改めて、これからもよろしくお願いします。
普段勉強していて、ふと「肥田式に結びつくな」と想ったことを書いていきたいです。
「上腕二頭筋練修法」は、力瘤を作る筋肉を鍛えるための型です。
集約拳の甲の側の小指付け根にもう片方の掌を付けたりして、ちゃんと出来ているのか不安になりがちな型です。その上、胸を広くし、腰を反り、十分に股関節を開いて、両足の親指に力を入れて、顎を引いていないといけないので、この型での肝心な上腕二頭筋自体への注意が薄れがちですが、以下の点を忘れないようにすると、結構な上腕二頭筋の緊張を得られるようになります。
「上腕二頭筋」は、肩から始まり、前腕を構成する骨2本の内、親指側の1本(橈骨:トウコツと読みます)まで伸びます。
橈骨に働きかけることで、上腕二頭筋は前腕を回外させる筋肉の一つとなります。回外とは、手の甲を上にして腕を真っ直ぐ前に伸ばした状態から小指側を下に回転させる動きです。
この動きをしっかり上腕二頭筋練修法でも意識すると、力瘤から迫力を感じるようになります。
その為にも、いつも佐々木先生が仰られている事柄一つ一つを想い出してみてください。
集約拳の小指付け根の骨の出っ張りと、もう片方の掌を互いに押し合うように意識しましょう。集約拳を握った側の肘は、臍へ向けましょう。二の腕は胴体に密着させましょう。顎を引きましょう。
この辺りに気をつけると、うまく前腕の回外が、上腕二頭筋の緊張を生み出すはずです。
以上を押さえておけば、僕のように大した上腕二頭筋を持っていなくても、意外な緊張を力瘤から感じるようになります。上腕二頭筋は、肘関節の屈筋ですから、肘関節の使い方次第で、回外が調節されます。
「前腕筋練修法」でも、押さえると良いポイントがあります。
前腕を構成する筋肉にも「屈筋群」と「伸筋群」があります。
屈筋群は前腕の腹側、体毛が薄い側方にあり、指、手首を屈曲させます。伸筋群は、前腕の背中側、体毛がある側にあり、指、手首を伸展させます。
見た目だけで考えると、指と手首を屈曲させているのだから屈筋群だけ働いているようですが、ともに伸筋群も働くことでそれぞれの関節が安定します。だから、前腕筋練修法では腕の腹側・背中側どちらの緊張も起こります。
集約拳を握らない方の手が、親指と人差し指で集約拳の手首関節をしっかりしっかり固定すれば、より、さらに、手首関節は安定し、屈筋伸筋ともに緊張します。
そうすることで集約拳の指一本一本に、もっと大きな力がこもるようになります。 そのポイントを押さえた上で、集約拳を、しっかと握ることです。
試しに、集約拳を握らずに手首だけ屈曲させ前腕筋練修法をやってみましょう。屈筋伸筋共に、それなりに硬くなりますが、しっかと集約拳を握った場合に比べると、その緊張は随分劣ります。
前腕には、手首の関節だけじゃなく5本の指の関節を操る筋肉が展開している為に、二の腕よりも筋肉の種類が多いですが、前腕筋練修法はその全ての筋を活用する型です。
それを意識してさえいれば、稽古はより充実したものになるでしょう。
2008年1月10日 木佐木淳平
spb-0034 at 10:43|Permalink
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2007年10月17日
農人鍛錬記(五)
先日の佐々木先生のブログ記事に『未来を、運命を、マッタク個人に引き寄せて、個人の自由に創造するところの「立命」という、万物の霊長人に与えられた潜在能力の覚醒が成り立つのです。』との一文が掲載されておりました。まだまだ深いところは読み取れない自分でありますけれども、「肥田式強健術」を習い学ぶ目的地の一つはここにあるのだなあと感じることができました。
例え欲しいものが得られなかったとしても、得んが為の努力を最大限の力をもって行うことは楽しいですし、悔いの残らない人生になるとも思います。
こうして文章を書く機会を与えて頂き、毎日の鍛錬と労働を繰り返しておりますと、以前書いた文章に微妙ながら間違いを発見させていただく事が御座います。
気づいたときには潔く即捨ててしまうことは、「器を造ったら壊し、又新しいものを造る」とのお言葉と通ずるものがあると思います。
「肥田式強健術」はダイナミックな動作によります運動と、非常に繊細なメンタル面への働きかけという両面での取り組みとも感じます。
さて、今回はお約束通り、拙いながら農作業を行ってみて、その動作の中に「肥田式強健術」のエッセンスを感じたところを表現することに挑戦してみようと思います。
重量物を持ち上げたり、運んだりしたときの事は前回お書き致しましたが、肥料作りの際、低い姿勢でスコップを使ったときに感じたことです。
その前にちょっとだけ前置きを書かせて頂くことをお許し下さい。
前々回の文章、旧友と酒を酌み交わした時の事を書かせて頂きましたが、この時ワイワイガヤガヤやっている最中、少々離れた床にモノを落としてしまって手を伸ばして拾った時、これを見ていた友人の一人が「なんだ?その姿勢は?」と聞いてきました。
私は別段普通にモノを拾っただけなのですが、自然に支持底面の中央付近に重心が落ちる姿勢をとっていたようで、これが彼には滑稽に写ったようです。
普通の人達はどんな姿勢からでも手を伸ばしてモノを拾ったりしてしまいますので、腰を落としてから、目的の動作をすることは余程腰を痛めたりして注意を要する方でないと中々なさらないと思います。
スコップの使い方で感じたことに移りますが、低い姿勢から肥料をスコップで掬う、そして持ち上げる動作を何度も繰り返しているうちに感じたことです。
これを行うときに身体は前傾致しますが、やはり重心は支持底面の中央に落ちていると一番安定しております。重心は丹田から垂直に下方へ下がった位置なので、相当に足は開き腰は下がります。
これを持ち上げるときに肝心なところは、恐らく股関節の動きだと思います。
相撲とりの力士が取る蹲踞の姿勢や立ち合いのときの状態、簡易強健術の斜腹筋錬修法などの極めの時の股関節の状態、大腿四頭筋練修法に通じるところがあるように思います。
それから肩掛け式の草刈機を使っての草刈作業です。よく夏場に道路の横に生えた草をかる作業を見かけた事がおありと思います。先端に回転式の刃がついている動力式の機械です。
最初の頃は、腕の力を使って回転する刃を地面に生えた草に当てて刈っていたのですけれども、それですと疲労も大きく、夏場の暑い時の作業でしたので大変でした。草といってもチョロチョロと可愛く生えている草ではなくて、背丈2メートルを超えたススキや蕨などの鬱蒼としている草ですので腕が疲れてしまうのです。
ですが、何日も何度も繰り返して行っているうちにコツが飲めて参りました。やはりコツは腰にあると思います。
機械自体を腕で操作するのではなくて、お腹の位置に固定しておき、股関節を柔軟に使いこなして地面の凹凸や草の生えている勢いに合わせて動作していきますと、楽に作業ができることが分かりました。
身体を横方向に使うのではなくて縦方向に使うと表現したらいいのでしょうか。
余談ですが、夏場の草は雨が降りますと一日でグっと生長いたします。観察していますと、その背丈をたった一日二日で1.3倍くらいに生長させるようにも思います。本当に圧倒されるくらいに伸びますので農業は草とのお付き合いです。
それから「気合」についてです。先日当農場でも稲刈りが終わって只今、天日乾燥中です。
私の地方では刈り取った稲を乾燥させるのに、田んぼの畦に長さ2メートル位の杭を打ち込み、これに稲を掛けていくのです。

この写真がそうです。
農業は力を必要とする作業が多くありますし、瞬間的に自然に声をだしていたのですが、この杭を打ち込む作業中に「気合を使ったらどうだろう」と閃きまして、鍛錬時に掛けている気合そのままに行ってみました。
まず杭を両腕で掴み、足の開きは90度、息を吐いて腰と腹を軽く極めておき、徐に息を吸い込むと同時に杭を上方へあげていき、「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃえええぃい!!」と気合と共に打ち下ろしますと、思いのほか深く杭が地面に刺さっていきます。
もちろん一度で深くは刺さりませんから、短呼気合である程度の深さを作っておいてから、最後の一刺しを長呼気合で行いました。
その様子を見ていた父が「あんまり深く入れると杭を片付ける時抜けなくなるぞ」などと申しておりました。
気合と動作が一致しませんと全然うまくいきませんし、一致しますと小気味よく打ち込めるのです。
気合をかけると恐らく加速がつくのだと思いますが、どうしてそんな風に深く杭打ちができるのか明確にはまだ説明できません。でもその作用が強健術鍛錬を行う際、自分の身体に行き渡っているのだと思いますと、これは相当な鍛錬法であることを実感致しました。
最後に余談ですが、毎朝「玄米ジュース」をお作りになられて飲まれている方も多いと思います。私もその一人ですけれども、すり鉢でゴリゴリやるときに、腰腹を、強圧微動術を施す時と同じように極めておいて背筋を伸ばして行いますと、そうでない時よりも楽に、早くできるように思います。うちでは毎日家族4人で頂いておりまして私が作る担当役です。
と、こんな風に農作業の中に肥田式強健術のエッセンスを感じております。細かくはまだ他にも御座いますが、新たな気づきも得られる事があると思いますので、機会を改めてご紹介できればと思います。
・・・続く・・・
例え欲しいものが得られなかったとしても、得んが為の努力を最大限の力をもって行うことは楽しいですし、悔いの残らない人生になるとも思います。
こうして文章を書く機会を与えて頂き、毎日の鍛錬と労働を繰り返しておりますと、以前書いた文章に微妙ながら間違いを発見させていただく事が御座います。
気づいたときには潔く即捨ててしまうことは、「器を造ったら壊し、又新しいものを造る」とのお言葉と通ずるものがあると思います。
「肥田式強健術」はダイナミックな動作によります運動と、非常に繊細なメンタル面への働きかけという両面での取り組みとも感じます。
さて、今回はお約束通り、拙いながら農作業を行ってみて、その動作の中に「肥田式強健術」のエッセンスを感じたところを表現することに挑戦してみようと思います。
重量物を持ち上げたり、運んだりしたときの事は前回お書き致しましたが、肥料作りの際、低い姿勢でスコップを使ったときに感じたことです。
その前にちょっとだけ前置きを書かせて頂くことをお許し下さい。
前々回の文章、旧友と酒を酌み交わした時の事を書かせて頂きましたが、この時ワイワイガヤガヤやっている最中、少々離れた床にモノを落としてしまって手を伸ばして拾った時、これを見ていた友人の一人が「なんだ?その姿勢は?」と聞いてきました。
私は別段普通にモノを拾っただけなのですが、自然に支持底面の中央付近に重心が落ちる姿勢をとっていたようで、これが彼には滑稽に写ったようです。
普通の人達はどんな姿勢からでも手を伸ばしてモノを拾ったりしてしまいますので、腰を落としてから、目的の動作をすることは余程腰を痛めたりして注意を要する方でないと中々なさらないと思います。
スコップの使い方で感じたことに移りますが、低い姿勢から肥料をスコップで掬う、そして持ち上げる動作を何度も繰り返しているうちに感じたことです。
これを行うときに身体は前傾致しますが、やはり重心は支持底面の中央に落ちていると一番安定しております。重心は丹田から垂直に下方へ下がった位置なので、相当に足は開き腰は下がります。
これを持ち上げるときに肝心なところは、恐らく股関節の動きだと思います。
相撲とりの力士が取る蹲踞の姿勢や立ち合いのときの状態、簡易強健術の斜腹筋錬修法などの極めの時の股関節の状態、大腿四頭筋練修法に通じるところがあるように思います。
それから肩掛け式の草刈機を使っての草刈作業です。よく夏場に道路の横に生えた草をかる作業を見かけた事がおありと思います。先端に回転式の刃がついている動力式の機械です。
最初の頃は、腕の力を使って回転する刃を地面に生えた草に当てて刈っていたのですけれども、それですと疲労も大きく、夏場の暑い時の作業でしたので大変でした。草といってもチョロチョロと可愛く生えている草ではなくて、背丈2メートルを超えたススキや蕨などの鬱蒼としている草ですので腕が疲れてしまうのです。
ですが、何日も何度も繰り返して行っているうちにコツが飲めて参りました。やはりコツは腰にあると思います。
機械自体を腕で操作するのではなくて、お腹の位置に固定しておき、股関節を柔軟に使いこなして地面の凹凸や草の生えている勢いに合わせて動作していきますと、楽に作業ができることが分かりました。
身体を横方向に使うのではなくて縦方向に使うと表現したらいいのでしょうか。
余談ですが、夏場の草は雨が降りますと一日でグっと生長いたします。観察していますと、その背丈をたった一日二日で1.3倍くらいに生長させるようにも思います。本当に圧倒されるくらいに伸びますので農業は草とのお付き合いです。
それから「気合」についてです。先日当農場でも稲刈りが終わって只今、天日乾燥中です。
私の地方では刈り取った稲を乾燥させるのに、田んぼの畦に長さ2メートル位の杭を打ち込み、これに稲を掛けていくのです。

この写真がそうです。
農業は力を必要とする作業が多くありますし、瞬間的に自然に声をだしていたのですが、この杭を打ち込む作業中に「気合を使ったらどうだろう」と閃きまして、鍛錬時に掛けている気合そのままに行ってみました。
まず杭を両腕で掴み、足の開きは90度、息を吐いて腰と腹を軽く極めておき、徐に息を吸い込むと同時に杭を上方へあげていき、「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃえええぃい!!」と気合と共に打ち下ろしますと、思いのほか深く杭が地面に刺さっていきます。
もちろん一度で深くは刺さりませんから、短呼気合である程度の深さを作っておいてから、最後の一刺しを長呼気合で行いました。
その様子を見ていた父が「あんまり深く入れると杭を片付ける時抜けなくなるぞ」などと申しておりました。
気合と動作が一致しませんと全然うまくいきませんし、一致しますと小気味よく打ち込めるのです。
気合をかけると恐らく加速がつくのだと思いますが、どうしてそんな風に深く杭打ちができるのか明確にはまだ説明できません。でもその作用が強健術鍛錬を行う際、自分の身体に行き渡っているのだと思いますと、これは相当な鍛錬法であることを実感致しました。
最後に余談ですが、毎朝「玄米ジュース」をお作りになられて飲まれている方も多いと思います。私もその一人ですけれども、すり鉢でゴリゴリやるときに、腰腹を、強圧微動術を施す時と同じように極めておいて背筋を伸ばして行いますと、そうでない時よりも楽に、早くできるように思います。うちでは毎日家族4人で頂いておりまして私が作る担当役です。
と、こんな風に農作業の中に肥田式強健術のエッセンスを感じております。細かくはまだ他にも御座いますが、新たな気づきも得られる事があると思いますので、機会を改めてご紹介できればと思います。
・・・続く・・・
2007年10月12日 設楽典嵩
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2007年10月01日
農人鍛錬記(四)
9月22日、23日の両日に行われました近江八幡合宿に夫婦共々参加致しました。
佐々木先生を始めと致します当日ご一緒させていただきました皆様方に、この場をお借り致しまして深く感謝申し上げます。
肥田式強健術の習得に励まれる方々は深い部分での繋がりを感じて、とても近しい印象を受けております。
「助教」という名目を頂いて、しかも「人に指導していかなくてはこの体系の上達は難しい」と佐々木先生にご指示を受けておりましたのに、十分なコミュニケーションを取れなかったことは今回の合宿での大きな反省点です。
自信のなさが矜持をもった自己のあり方を阻害している要因で、更に詳しく肥田式各型の習熟に励まなければいけないと、佐々木先生や先輩指導者の威厳と自信のある態度、物腰から勉強させて頂いた次第です。
さて、前回の鍛錬記の中で記しました「逆式=肺底呼吸=横隔膜の圧下」に関しまして、少々言葉足らずで大雑把な説明だったことに気がつきましたので、今回修正させて頂こうと思います。
只の「横隔膜の圧下」では逆腹式になってしまいますので、「腰椎4番5番の反折と下腹部の緊張に伴った横隔膜の圧下」とさせてください。恐らく「中心姿勢」と春充師が表現なさっておられるものに近いのではないだろうかと思います。
なぜかと申しますと、この「腰椎4番5番の反折と下腹部の緊張に伴った横隔膜の圧下」状態がうまく体現できますと、呼吸法を行っていても簡易強健術を行っていても、骨盤から上部の体幹部の状態は同じだと気がついたからです。
厳密に申せば、「呼吸操錬法」の方が「簡易強健術」等よりも逆式の深度は深いと思います。この状態が体現できますと、「腰胸式」で息を吸えば腕は上部に跳ね上がり、「腰腹式」で息を吐きますと腕は腹部に近づくからです。もちろん骨格筋での動作ではなくてです。
そしてもう一つの大切なポイントとして「肩甲骨周りの筋肉の使い方」があげられます。
この「肩甲骨周りの筋肉」とは、骨格筋ではなく背部に回っている肋間筋か又は別の呼吸筋の働きではないかと思います。下半身「実」上半身「虚」の状態は腰、腹、肩甲骨周りの筋肉の使い方により体現できるものだと思い始めております。
表層的意識によって行う骨格筋での腰の反折は腰椎3番で、不自然であるため腰の痛みの原因になるとのことでした。では、どうやったら腰椎4番5番の反折に行き着くことができるのでしょうか。
下腹部の筋肉の緊張が大きく影響しているとも感じているところです。ですが、最初から下腹部の筋肉の緊張は難しいですから、やはり呼吸操錬実施時に「腰木」を常用しまして、腰周りの筋肉や腱を柔軟にしていきながら、各種の呼吸操錬を体得致しますことがまず一番大切なことと思います。
全ての基本は「呼吸法」にあるとお聞きしていましたが、私もやはりそうだと思っております。
そして「簡易強健術」の場合は、キチンとした足の開き方と力の入れ方(仙骨辺りを扇の要とした絞り方)によりまして腰の反折を誘導していく事であると思います。
外斜腹筋練修法等、足の開きの角度は90度であることは、腰の反折を生じさせる為の条件とも言えます。
普段、佐々木先生はそのコツをダイレクト且つ分かりやすくシンプルにご教授くださっているものですから、いつもアレコレと思考している私共は素直に受け取れなくて、自分の思考のまま、自分の動作の癖で動いてしまいますので、どうしても骨格筋に頼ってのぎこちない動作となり勝ちと思います。
そして、農作業を行っておりますと、鍛錬の時には本当に微妙にしか感じ取れなかった、または感知していなかった感覚を得て、「おお、これは」と思わせる事が複数あったのです。
例えば、重量物を持ち上げる、運ぶ作業は日常的に行われますが、重量が掛かる事によって腰の反折が深くなり自然と横隔膜が圧下して呼吸が深くなることがありました。そうしますと、身体の感覚がフッと変化します。上半身に力が入っていなかったことも要因のひとつと思います。
この逆式の状態を体感することを繰り返していましたときに、体幹部にグルリと接着している横隔膜の位置がはっきりと分かる体験がありました。肋骨の下部や背中がグルリと痛かったので、これが横隔膜なのではないかと思った次第です。
またその他にも幾つか面白い体験が御座いますので、次回以降にご紹介したいと思います。
・・・続く・・・
2007年10月1日 設楽典嵩
spb-0034 at 12:32|Permalink
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2007年09月25日
農人鍛錬記(三)
故郷を離れて20有余年、農業とは全く縁のない職業に就き、生活をしておりましたが、今年6月から実家の家業であります農業を継ぎました。
それまでは就農するイメージはありましたものの、既存農業のスタイルにはどうしても馴染めずにおりました。やって面白く且つ有効な技術はないものかとアチコチ模索している状況でして、同時に自分の人生をも有意義に変革させる体系というものも欲しておりましたので、「肥田式強健術」と「πサイエンス」をご教授いただける佐々木先生とのご縁は大変ありがたいものでした。
このような個人的背景があるのですが、実家に戻り旧友に連絡を取ってみますと、是非会って旧交を温めようという話になりまして、仲間数人で集まり、昔話に花を咲かせながら近況を報告しつつ夏の夜は更けていったのであります。
当然、お茶などを飲みながら深い話が出来るはずもなく、久しぶりに会う旧友との会話は事のほか楽しく酒を酌み交わしながらでしたので、少々飲み過ぎて酷く酔ってしまいました。
翌朝は頭痛の他にも上腹部あたりの不快感が甚だしく、とても農作業に出られる体調ではありませんでした。
朝食はもちろんのこと、水さえも受け付けない状態でしたが、πサイエンスのお塩を溶かした水が有効であるとお聞きしていたのをふと思い出しまして、これを飲んで落ち着きを取り戻した次第です。
そんなフラフラの状態でしたが、今日の鍛錬を行わなくちゃとばかりに「腰木」を当て、徐に正式自然呼吸から「腹胸式呼吸法」に移りました。
下腹部に息をいれていき、大きく膨らますイメージでいつものように始めましたものの、下腹の緊張状態と共に丁度胃のあたり、太陽神経叢付近の筋肉が同時に緊張したとたん、とても「不快感」という一語で表現できるような浅はかな気持ち悪さではない、強烈な『不快感』が胃部の辺りを襲ったのでした。
それ以上の呼吸操錬はとても出来ませんでしたので、「自然体休養姿勢」と「正式自然呼吸」に留め、体調回復を待ったわけです。
その時にハッと思い出しましたのが、一人稽古を始めるにあたって先生から特にご注意頂いていた『下腹部は固くなるけれども、みぞおちは柔らかい』という姿勢の事だったのです。
それまでは、下腹部も上腹部も両方とも固い状態で鍛錬を行っていて、しかもそれでよいと思い込んでいた訳です。
でもこのみっともない二日酔い体験のお陰で、どうしたら下腹部は固くみぞおちは柔らかくできるのだろうと意識することができました。
腰の反折、下腹部の充実、かつ柔らかいみぞおちを意識しながらの動作を、自分なりにですけれども試し始めた次第です。
お腹の形や腰の角度、上体の位置、首の位置、肩甲骨の状態を一々手で触ったりしながらですから、時間のかかる鍛錬方法に移っていった感がございます。
近頃では、「呼吸操錬法」でも「簡易強健術」でも、体幹部の形、状態はどの型を行っても同じなのではないかと思い始めました。
「腹胸式呼吸法」の時に行います「腹切り」が、この下腹部の緊張とみぞおちの柔軟さを確認できる動作であることをご教示頂いていたのですが、自分の動きの中からも感じる事ができたのは嬉しいことでした。
「逆式」=「肺底呼吸」=「横隔膜の圧下」の状態を作るために、わざわざ大きな動作で息を吸い込んでいることを感じ始めました。
この辺りの感覚は現在進行中の部分ですし、その日によって例のごとく体感するところが違いますので、まだ確信をもってお伝えできるレベルではないことを申し添えます。
先日の佐々木先生の記事に「気合」に関します記述が御座いましたが、この鍛錬は極度の緊張状態と極度の弛緩状態を同時に存在させようとする達人技を目指しているものだと感じ、一人驚愕しているところでも御座います。
農作業をする中で、農業のことと鍛錬のことが思考の中に各々存在していますが、どちらも楽しい事です。
この鍛錬を行っておりますと、肉体労働の中でアッと思う体感を感じることもまま御座いまして、これを表現することはちょっと難しいのですが、次回はそれに挑戦してみようと思っております。
下手な表現でもどうかご容赦頂ければと思います。
・・・続く・・・
2007年9月17日 設楽典嵩
spb-0034 at 13:24|Permalink
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